第5回 「捨てる」と何が起こるのか

◆整理とは…変化そのもの

次に、それに劣らないほどの理由、トレーニングの要素としての「整理」の大切さに触れてみ
ます。いつの時代でもそうですが、特に今の社会は激しい「変化」の連続です。ということは、
個人も企業も、それに合わせて変化していかなければ、あっという間に社会から遊離していき
ます(図)。henkaこのキーワードである「変化」に対するアレルギーをなくし、さらには自分で 「変化」を起
こしていけるようになるのに「整理」が役立つのです。
1つのモノを捨てる。誰でもできる簡単な作業です。しかもそこには、間違いなく前とは違っ
た空間が見えているはずです。つまり、見ようとしなければ見えないほど小さな「変化」がそ
こには起こっていることになります。2つめを捨ててみる。3つめ、4つめと進め、自分の周囲
にその範囲を広げてみる…見えない備品や機械の裏、キャビネットの扉の中、それを職場全体
に…、どんどん広げていくと、どんどん変化が広がっていきます。
ある所までいって、スペースが空いて動きやすくなったとか、環境が良くなって「気持ちが良
くなった」と感じればしめたものです。そして、その時に「変化」という言葉を思い出して
目の前の情景に照らし合わせていただきたいのです。きっと「変化」に対する考え方が変化し
ていてアレルギーもなくなり、次には意図的に自分で「変化」を起こしたくなっているかもし
れません。そして、この変化を起こしたくなる気持ちが改善力になるのです。たかが「整理」
されど「整理」というところでしょうか。

ところで、4Sは職場をきれいにする道具で、改善ではないと思っている方があまりにも多い
ようです。既に述べてきたように、探しものや載せ換えがなくなるだけでも生産性の向上につ
ながり、スペースがゆったりすれば安全につながります。このことだけでも、つまり、1Sだ
けでも改善そのものなのです。さらに、「変化」としての「整理」をマスターすれば、そう、
改善は仕事の変化を求めることですから、どんどん改善作業が進むことになります。まずは、
すぐできるやさしいものから手掛けていくと、次のステップもできるようになり、やがては
できないと諦めていた高度のものもできるようになってきます。そして、人と人とのコミュ
ニケーション、情報の流れやその取捨選択、経営の要素などに対しても、変化に合わせた
「選択と集中」などに影響を与えることも間違いありません。

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