栃木県足利市の中小企業を中心に、5S実践活動をしています。

  第3回 4Sの目的を考えてみよう

今は、デフレで不景気の時代ということもあり、利益をたくさん出すのは容易ではありませんが、
1日のうちで最も良い時間を、最も長く過ごしている職場の環境が見違えるように改善されるだけ
でも、きっと皆さんの人生が変わってくるのではないかと考えられます。そして、じっと我慢して
職場を磨いていれば、きっとまた景気は元に戻ってきます。

さて、会社のためにとか儲けるために、が目的になると、どうしても圧迫感があり、やらせ・受
身の4Sにつながりがちです。このことが、多くの企業で4Sの活動が長続きしない原因の大きな
要因になっているように考えられます。

ところで、企業の目的とは「儲ける」ことでしょうか。実はNO…なのです。儲けることは企業の
目的のための前提です。企業には、社員を安全、安心に永続的に雇用する、という根幹になる目的
があります。それには、企業が永続しなければなりません。さらにそのためには、新製(商)品を
開発したり、固有技術を磨いたり、福利厚生に力を入れたりしなければなりません。もちろん、株
主への配慮も必要となるでしょう。これらは、儲けがあって初めて実現可能になります。ところが、
儲けが目的になるとどうでしょう。きっと、儲けた後のお金の使い道を誤り、まと外れのものに投
資したりして、会社の基盤さえ崩すことになりかねません。そのような実例は周囲にいくらでもあ
りますから、改めて、この辺の前後関係を考えてみてください。

さて、4つの目的に戻りますが、筆者は、上記のようなことも踏まえて、仕事(4S)は人々の生活
を豊かにするために行うのだと思っています。だからまず、そこに働く人たちが活き活きと活動し、
その元気がお客さまに届き、お客さまが皆さんの生み出したものに対して対価を払ってくれることに
よって会社が存続する…。さらには、その製(商)品だけでなく、皆さんが消費生活をしたり、税金
を払ったり、企業は株主のために配当をしたり…とさまざまな形で社会に貢献することになります。
そして、そのような形で社会に参加することにより、それこそ世界中のどこの誰だか分からない人た
ちが作ったり考えたりしたものを使わさせていただいたり、食べさせていただけるものだと思ってい
ます。特に3番目の社会のために、ということを念頭に置くことによって、自然と仕事に感謝の念が
生まれ、一味違った仕事につながることになります。

さて、4番目の「すべての仕事を見直そう」ということに移ります。普段、皆さんが実感しているよ
うに、社会はどんどん変化しています。従って、自分(自社)もそれ以上に変わっていかないと相対
的に取り残されることになります。でも、大きなことはすぐにはできません。そこで、自分のやって
いる仕事や周囲の仕事を、できる所から時間をかけてすべて疑ってかかってみるのです。筆者の経験
からすると、ほとんどの仕事が変えられます。目の前のものをじっと見てみる、結構、不要なモノ・
コトがあるのに驚くはずです。不要なモノは捨てる、コトはやめる…さあ、整理・清掃・整頓の整理
がスタートしました。後はこれをやり続けるのです。やがてこの変化を理解できると、会社へ来るの
が楽しくさえなります。日曜日にふと浮かんだ改善を試してみたい、などとなれば、今まで気が重く
なっていた月曜日の朝が嘘のようになります。

本来、仕事は楽しいものです。それは、受身の姿勢から脱け出し、自分で進める改善の楽しさが生ま
れた時にスタートします。もうお分かりのように、4Sは改善そのものです。たかが整理・清掃・整頓
をやり続けるだけで、2月号に挙げた効果よりもはるかに多くの効果につながっていきます。だから楽
しくなるのです。

自分のために…そしてすべての仕事を見直していく。それが会社のため、社会のためになり、そして自分に返ってくることになります。

第4回 整理の仕方

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