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足利市に残る赤いレンガ工場

織姫山から見た足利の街


さて、5Sの街づくりとは何をすることだろう?と思う方が多いのではないでしょうか。
ところで、自分達が生活をしている街の街づくり自体は、ほとんどの市民の皆さんが良いことだと考えていますが、では何をどう進めるのかという思いは千差万別です。環境問題への対応だったり、街並みの美化運動だったり、産業起こしだったり、産業観光を唱えたりと様々です。なかなか意見を統一するのは難しいことだと思っていますが、その基本的な考え方を根底においておかないとますますベクトル合わせは難しくなります。
また、日本の各地で様々な街起こしが行われていますが、ほんの一部を除いてはあまり好結果に結びついていないようにも見受けられます。その原因は、一様に結果のみを重視しすぎるためではないかと思われます。このようなことから足利の5Sは、日常の活動の中身を濃くすることを提唱しています。企業だけではなく、行政や学校、商店などのあらゆる事業体の中身を磨き上げて、考え方、姿勢、仕組みなどを洗練しようというものです。

今回は、2回に分けてその基本的な考え方を述べてみます。この考え方に沿って、実際の実践活動を行う先に環境問題への対応だったり、街並みの美化運動だったり、産業起こしなどが結果として浮かび上がって来るという因果関係を視野にいれています。5Sの街づくりに着手してから13年ほどが経ちますが、間違いなくその一端が見えつつあります。
このような考え方が、まずは一人でも多くのみなさんの目に触れることを念じています。信じる信じないはその先の話だと長い目で見ていくつもりです。

Ⅰ、5Sの街づくりの姿勢について

  1. 足利流5Sを街全体に広げる
    街づくりなので、できるだけ多くの人に理解していただき、できれば足利5Sに取り組んで頂きたいと思います。年々、取り組み数は増えて内容も充実してきていますが、さらに多くの方々に知っていただき、かつ実践して頂きたいと思っています。特に中小零細企業の方々へ浸透することが課題になっています。
  2. 足利流5Sを多くの人に理解してもらう
    足利流5Sの骨子は、
    ①働く人たちのために ②真理を追究する の2点です。
    働く人たちが製品や部品作りもサービスも経営も営みます。その人たちが活き活きと活動できれば、自ずと結果が違ってきます。また、安全でも品質でも本物が良い仕事を裏付けます。
    使われない資料を作らない。5Sの期限は切らない。意味をなさない採点はしない。現場を大事にする。指摘ではなくヒント…など、すべてがこの2点のために取り入れられたものです。
  3. 足利の事業体の5Sのレベルを上げる
    世の中は常に変わっていきます。事業体もそれに合わせて変化する必要があります。技術もサービスも向上してます。従ってそれ以上の事業体のレベルを上げていく必要があります。だから、5Sも必然的にレベルアップが必要になります。
  4. 足利を全国に発信する
    街づくりは他の街との差別化に追うところが大きいと思われます。5Sによってオンリーワンを目指し、特異な街ができれば他に向けて発信が可能です。また、他を意識することでさらに私の街を高めようという意欲も湧いて来ます。
  5. 足利に全国から人を呼ぶ
    これからの日本国内の人口も経済も小さくなっていくことは、間違いないでしょう。でもそのものが無くなることはない筈です。足利も基本的には例外ではあり得ません。でも、他から人を招き入れることができれば活性化は可能です。それは生易しいことではありません。でも、たかが5Sであっても人が集められる手応えは感じられています。
  6. 足利流5Sを全国の人に参考にして利用してもらう
    人を集めてリピータにするには、それだけの魅力がなくてはそうなりません。全国から訪れた人やその人の口コミで訪れたくなる街になれば、それは可能になります。5Sをオープンに…の理由の1つはそこにあります。
  7. 足利流5Sの再認識が必要
    至る場面で、足利流5Sを理解されているようでそうでもない場面に直面します。一人でも多くの人に再確認していただくことが必要とされるところです。街づくりも、顧客主義でお客様ニーズを掴むことが目的になりますが、まずはそのようなことを考えずに、がむしゃらにきれいな職場、人が活き活きと働ける事業体を目指せすことが、結果として人に感動を与えます。そのことについては、続編、「足利流5Sによる5Sの街づくり_(2)」をご覧いただければ幸いです。
  8. 5Sの街づくりの活動範囲を絞り込む
    街づくりと言うと観光もほかの行事も一緒くたにという傾向が見られます。第一回の5Sサミットがそうでした。限られたパワーを集中するには、その核となるもの・ことに特化してレベルの高いものを作ることが得策のようです。観光は観光で、5Sは5Sで…、そして良い物同士がコラボすることにより効果は別分野に広がります。因果関係…ということでしょうか。
  9. 5Sそのものの活動範囲を再吟味する
    足利の5Sの基本は3Sです。整理⇒清掃⇒整頓の順序でもあります。先に述べた真理を追究するところから来ていますが、ともするとより複雑な活動がレベルアップになるという考え方が強く入ってきているので、凡事徹底の、常に初心に返る部分がいつも必要なのだと感じています。まさに5Sの精神そのものです。