DSCN7073前回のその②で体系図が出て来たところで、トヨタ生産方式で一番目に脳裏に浮かぶ「かんばん方式」に注目してみます。上に行くと、かんばん方式によってもたらされるジャスト・イン・タイムから在庫削減へと登って行きます。下へ行くと生産の平準化・生産リードタイムの短縮・小ロット生産・同期化…とかんばん方式を回すための条件に当たるものが明らかになります。
左側を見ると品質保証から自働化へと進み、アンドンの思想へと考えが及びます。右を見ると、少人化や標準作業へと見方が広がり、以上で述べたこれらが全て関与しながらトヨタ生産方式は司どられるのだということが分かります。

DSCN7055かんばん方式が正しく出来てしまえば、あまり頭を使うことなく在庫の管理ができることになりますが、逆を言えば、在庫の管理がいかに難しく重要かということになります。そして次にここで「トヨタ生産方式7つのムダ」に注目してみますと、諸悪の根源である「つくりすぎのムダ」が浮かびあがって来ます。さらに「つくりすぎのムダ」を詰めて行くと在庫がどんどん溜まっていく様々な仕組み?が見えてきます。5Sの指導を長年やって来ましたが、このことをつきつめて考える企業があまりにも少ないのには驚きます。この在庫の過多は工場に一歩入るとすぐに目につきますので、その観点を心得ていると5Sの攻め方もほぼ一瞬で分かると言っても過言ではありません。

DSCN7028また、生産物の在庫品が多い企業は備品や不要設備、場合によっては個人の持ち物までが工場内に持ち込まれている場合が少なくありません。そして、工場内、いやオフィスの中も不要品でいっぱいになっています。そして、うちの会社は場所がなくて狭くて…と嘆いています。もし工場を広げようものなら、たちまちにその光景が間違いなく広げた部分にも広ががります。
「トヨタの7つのムダ」の標語が職場毎に貼ってあるのに以上のような情景下にある職場が圧倒的に多いのも気になりますが、本を読んで理解したつもり、標語を貼れば誰かがやってくれるつもりになっていないか一度、自分の職場を見直して見たいものです。
IMG_1944IMG_1948

上のようなひどい状況になくても、ややの所で止まっていたら、「宝の山」を掘り起こすきっかけになるかもしれません。5Sは在庫を見極めて攻める…整理=捨てる…だけで企業が劇的に変わります。捨てた先には出さない仕組みが待っていて、これが探すムダや不良を作るムダ、キャッシュフローにももろに効いてきます。もちろん、あらゆる仕組みに目が行くのでリエンジニアリングにつながります。

DSCN70777つのムダで、作りすぎが諸悪の根源と述べていることを知ったことにより、私の仕事のスタイルは間違いなく大きく変わりました。在庫に注目してそれを…整理=捨てる…だけで探すムダがなくなったり、品質不良が少なくなったり、捨てることによって作りすぎないようにすることによってキャッシュに直結することなど様々な効果につながることを知りました。ましてやリストラに遭遇した後の現職まで転がり込んで来ました。この文をまとめながら、改めて「トヨタの現場管理」に感謝しています。