数値目標も…キャンペーンになっていないか

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ドラッカー博士の現代の経営 上巻を久しぶりに開いてみた。第11章 自己管理による目標管理の中に「キャンペーンによるマネジメントは失敗する」という項目があったので引用してみる。
マネジメントを的確に行うには、目標間のバランスが必要である。危機感をあおるマネジメントや、キャンペーンによるマネジメントを行ってはならない。
今日、キャンペーンによるマネジメントがあまりに一般的である。キャンペーンが終わって3週間もすれば元に戻ることは、みなが知っている。なかば予期している。経費節減キャンペーンにしても、せいぜいが使い走りの男の子やタイピストが解雇され、高額年収の役員が手紙のタイプという週給の仕事を自ら行わなければならなくなるだけである。

にもかかわらず、キャンペーンによるマネジメントは役に立たないという自明の結論を出している組織があまりにも少ない。そのようなマネジメントは、効果がないだけでなく人を間違った方向に導く。他のあらゆることを犠牲にして仕事の一部だけを強調する。

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ヒヨドリ

キャンペーンによるマネジメントを行っている組織では、キャンペーンに従って本来の仕事の手を抜くか、キャンペーンをさぼって本来の仕事をするか、いずれかしかない。いずれにせよ、やがて誰も、狼だという声に耳を貸さなくなる。本来の危機がやって来たとき、あらゆる仕事を一時さしおいて緊急の問題に取り組まなければならないとき、みながトップマネジメントの例のヒステリーと思う。キャンペーンによるマネジメントは、当座しのぎのマネジメントと同じように、混乱の兆候である。無能の証拠である。いかに計画するかをトップマネジメントが知らないことを示す何を期待すべきか、いかに方向づけすべきかを知らないことを示す。人を間違った方向に導いていることを示す。

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ジョウビタキ

現代の経営は1954年、ドラッカー博士44歳のときの著作とある。さて、2016年の今でも、その内容は新しい。5Sをキャンぺーンに掲げている企業はまだ多い。世の中でやっているからとか、良さそうなので…中味はまずおいてとか、活動と効果の因果関係が分かっていないとか…そのレベルの活動が少なくない。また、QC活動や小集団活動、次から次へと現れては消える様々な活動がキャンペーンのレベルに陥っていないか立ち止まって考えてみてもムダではないであろう。成熟した日本の経済活動の中にいると、ドラッカー博士の言葉が当たり前なのにズシリと心に響いて来る。そのどれほどさえも理解していない自分を知り愕然とする。