日光 西の湖

    一般的に5Sは、全てのものの基礎と評されています。大事なのだけれども下の方にあります、ということのようです。全てのものの…とありますから、ISOやTPMの中にも申し訳程度に5Sが入っています。ところが、5Sに取り組んでいるとTPMをやったのですか…と質問が来ますので、TPMの中では5Sは相当に高いウェイトを占めているようですし、5Sが進んでいるとISOの審査などは本当にすんなり通ります。ビジュアル・マネジメントなるものは限りなく整頓に近い気がしますし、見える化も5Sを進めて行くと平行して見える職場になって来ます。このことなどが、本当に5Sは下なんですかね、というのが今回のテーマになります。

サワギキョウ

 全てのものの基礎…建物では見えない部分に当たりますが、プロ中のプロはここを大事に押さえます。素人は見えないから素通りです。5Sもそれに近い所があって、よく理解できない人は分からない故にその程度として見逃します。ダントツの5S実践職場はこの辺のことを理解しているので、それなりの手間と時間を惜しまないからさらによくなるのだと思います。ベンチマーキングで先進企業を見ても、分かろうとしない人は工場見学の予定が工場見物になって本質を見ないで帰ります。だから素晴らしい職場のその表面だけを見て来るので次につながることはありません。これでは何社をベンチマークしても次に進まないことになります。

リンドウ

 さて5Sをやってみると、真剣になればなるほど、次から次へと次のテーマが見えて来ます。面白いほど見えて来るから楽しくなります。このループに入ったらしめたものです。驚くほどの展開の発展が期待できるようになります。そして、それが重なって来ると次のような効果に結びついて来ます。

ハチクマ

安全確保 品質向上 生産性向上 在庫縮減 スペースの確保 見える化 分かる化 探さない化 動線の確保 手元化 コミュニケーションの活発化 改善力の向上 改善型企業に転換 小回り生産 フレキシブルなモノづくり 多品種少量短納期対応 異常の見える化 工場のショールーム化 顧客の信頼を確保 固有技術のバックアップ 自社の強み弱みが分かる 次の進むべき方向がわかる 儲かる など、真剣に取り上げたらまだまだありそうです。
これほどの広い効果を発揮するものが、本当に基礎なのでしょうか。因みに私は5Sを
、企業経営の全てのものを空気みたいに包み込むもの、と思っています。

ウメバチソウ

全てのものの基礎なので、IEに取り組めばIEの基礎の程度の活動となり、品質や安全でも同じです。なおかつ在庫やコミュニケーションなどにはちょっと意識が及びません。きれいにすることをただの美化運動と見ただけでは、きれいが異常発見や顧客の心を掴むまでの効果にまで思いは向かずに、当然、それだけそれなりの活動になるでしょう。5Sは全てのことの基礎…だけでも相当高い評価だとは思いますが、以上のような話からするととてもそれ所ではなさそうだと思っていただけるものと思います。あれっと思ったら何度かこの文章を読み直してみて下さい。きっと今までとは全く異次元の5Sの世界が見えて来ることでしょう。簡単なのに考えられないような効果を発揮する5Sを、それなりに評価できなければ、その評価以上の効果は得られませんと考えるのですが、いかがなものでしょうか。