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5Sが上手く行かない理由の1つに、やっているつもり、やったつもりというのがあります。5Sだけではなく色々な活動でこのつもりに陥っている場合が多いので気を付けていただきたいものです。このつもり=フィーリングという代物は、本人はやっていると思っているので始末が悪いのですが、ここでは5Sを取り上げて説明してみます。

 

IMG_0859ところで、安全第一と整理整頓は少なからぬ企業で、時にはセットにして大きな看板を掲げています。本文を読まれている方も、一度や二度は何処かで目にしたことがあるのではないかと思いますがいかがなものでしょうか。
そして看板があるにも拘わらず、看板の周囲、いや工場中が不要品でいっぱいになり足も踏み入れられない、というような状況も珍しくありません。その状況を見ると、看板を取り付けた人は、大きな看板をつければ整理整頓ができて、安全が確保されると思っているとしか考えられません。
または、整理整頓と安全確保は俺がやるのではなく他のみんながやるのだと勘違いをしているようにも見えます。本当は、私がやらなければならないのだけれども、一人では出来ないのでみんなに手伝って貰うのだ、と思ってやらなければ、他のみんなはその程度だということを見抜いてその程度の活動にしかなりません。
037また、整理整頓のやり方が分からない、そもそも整理とは何ぞや、整頓とは…、加えて清掃とは…、ということが分かっていないとどうしても「つもり」になってしまいます。足利で13年半ほど前から5Sの指導を始めましたが、5Sの定義にはほとんどの人が無頓着で、だから定義は…と聞いても整理と清掃と整頓がどう違うのか、また違いがあるのかさえ答えられませんでした。これは足利だけではなく、その後お会いした日本全国の人たちがそのような状況です。これでは的を射た5Sが出来るとは思えません。だから、5Sを大ぐくりにした活動…つまりフィーリングの世界の活動にならざるを得ないのです。(5つのSの定義や、進める順番のSについては、このブログの中の安全衛生ひろばの「4Sを極める」に詳しく解説してあります)。さらに、特に大企業にありがちなのですが、様々な活動…QC,TQC,IE,TPM,ISO、○○革新活動…などが次から次へと導入されるのに、過去のものを止めると言わないので全部を手掛けて全部が中途半端になっているなどということもあります。
IMG_1067このつもりの活動は、やっているつもり、やったつもりになっているので、この状況に陥ったら、全てのことが全く効果につながっていないと言っても過言ではないでしょう。社会が多様化して様々な活動が新たに現れて目が回るようです。昔はなかったパソコンのOSも何代ものものが入り混じって複雑極まりませんし、機械もどんどん新しくなります。また、人は何世代もの人が重なり、世代間格差だけでも複雑な社会が出来上がっています。これを打破するためには、今、当たり前に必要だと思っている仕事を見事なまでにシンプルにする必要があります。5S…その中の整理は特にこのシンプル化に有効です。
モノ、コト、システムがシンプルになるだけでなく頭の中も整理されてシンプルになります。シンプルになればより重要なモノ、コトがクリアーになりパワーをそこに集中する事ができます。この際に、5Sだけでなく、仕事全般にこの心地良いけれども「つもり」のフィーリングに注目してみたらいかがかと思います。