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移築中の弘前城

さて、遅まきながら5Sの効果を取り上げてみます。真剣に、真摯に5Sに取り組んでみると、恐るべきほどの効果につながって来るのに驚きます。簡単なので取り組みやすく理解しやすいのに誤解されているとしか思えない5S。いつでもどこからでも、誰でもできてやりながらステップアップできる5S…。企業活動(事業体も個人もですが)のほとんど全ての活動に関与する日本発のツール…。しかも投資に対する効果は計り知れません。今回はそんな夢のような5Sのご案内です。嘘つけ…ですって。そうかもしれませんしそうでないかもしれません。私の事をネットで宗教家と評している方がいる位ですから…。では、こうしましょう。騙されても良い方、お読みになって下さい。あるいは5Sのダメ元精神でおつきあい下さる方…ということで早速、先へ続けて参ります。

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弘前城から見た岩木山

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五能線

5Sの効果俯瞰
では最初に今までの経験から得られた考えられる効果を網羅してみます。
① 安全(第一)
② 品質向上
③ 生産性向上
④ 在庫の削減
⑤ 可働率の向上(設備保全…)
⑥ スペースの確保
⑦ 見える職場になる
⑧ 職場環境がよくなる
⑨ 職場のコミュニケーションが良くなる
⑩ 全体最適の考え方が根付く
⑪ 小回り生産が可能になる
⑩ 改善力が身につく
⑬ 改善型企業に転換できる
⑭ 多品種少量生産・短納期・変種変量対応ができるようになる
⑮ 地球環境(資源の削減等)に結びつく
⑯ 人が育つ(人材/人財教育)
⑰ 顧客やビジネスパートナーが感心・感動してくれる
⑱ 工場がショールームになる
⑲ 儲かる
⑳ 職場・企業の強みが分かって来る
㉑ 職場・企業の進むべき方向が分かって来る
㉒ 企業風土が固まって来る
ざっとこんな具合に俯瞰されます。そしてその後には、働く人たちが安心安全で働ける職場が待っています。もちろんこうなれば、経営者も安心して事業運営に集中できるでしょうし、ビジネスパートナーさんや株主、顧客の方たちにも目的とする利益を還元できることになります。もちろん税金を納めたり、有益な商品やサービスを提供したりすることによって社会のためにも貢献することが実現できます。

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あやめ

5S活動の現状
ところで、5Sを取り入れている多くの企業は、美化運動の5Sだったり、せいぜい生産性向上が目的だったりします。その裏で、経営の一端を考えたISOマネジメントシステムやTQC/TQM活動や様々な生産革新などの一番下(と読み取れる)に、申し訳程度に5Sが入っています。だから、美化活動や生産性向上にとどまった活動になっているのかもしれません。真剣に粘り強く5S活動に取り組んで行くと、3Sだけでも知らず知らずのうちに安全や品質、生産性、在庫、スペース、見える化などに直結します。当初のうちは難しい議論などは必要ありません。整理で不要なモノを捨てて、その過程ででたゴミや汚れを初期清掃で磨いて、整列できれいに並べるだけです。とにかく、その結果としてそれらの現象が目の前に現れて来ます。その結果を素直に見て捉えて受け入れるかどうか…がその後の分かれ目になります。それらの効果が理解できたら、その効果を確認してみる、くっつけてみる、違う角度から深堀してみる…などと進めてみて下さい。するとコミュニケーションが生まれたり、改善力の前進になったり、お客さまに褒められたり…ということにつながって来ます。ところで、整頓はこの辺から必要になって来るのかもしれません。さらに考えて、実践して、創造して行けば改善型の職場に発展し、全体最適の立場で考えられるようになり、職場がショールームになったり…と①から④程度から段々とレベルアップをし㉑㉒の企業の進む方向や風土作りにまで近づいて行くことになります。乱暴だ、と思われるかもしれませんが、これは実践から得られた結果から評価をしています。繰り返しますが、ひたすらに整理・清掃…そして整列・整頓に集中して下さい。清掃は点検清掃から保全清掃へと変わりますし、ただの整理がIEや高度な改善に進化して行きます。少なからぬ企業(事業体)などで経験しているウソのようなホントの話です。

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桐の花

他の活動と5Sとの違い
多くの生産革新活動は、上の22項目のどれかに焦点が当てられています。IEは本来、生産性向上が目的なのでしょうし、TPMは予防保全、TQCはモノの品質、TQMで人やシステムの品質に触れていますがその複雑さには多くの人が苦戦しているように見えます。ISO規格ではシステムに手を入れようとしていますが、細かくこまかく仕組みの部分に手を入れようとすると現実との乖離を招きます。さらに日本経営品質賞が企業活動全てに焦点を当てているように見えますが、でき上がった優良企業の評価には役に立ちそうですが、このシステムを使って優良企業に変身させようというのには少なからず無理があるように見えます。
反面、5Sはそれらの効果には関係ないように思われることに取り組みながら、次から次へと多くの革新活動が目的とする所につながります。今までもあちこちで繰り返し述べて来ましたが、5Sは日本発の他に例を見ない具体的な効果を創出するツールではないかと驚嘆しています。こんなに簡単なものなのに、いや、簡単だからこそ様々な方面の効果に結びつきます。そしてこれは、自分で数十年かけて一つひとつ確認した結果からの評価です。足利の街には、決して十分ではありませんが、その実証された結果が広い段階で集まっています。興味をもたれた方は、是非、足利の状況をご覧になって下さい。足利ではその見学を歓迎しております。
最後にこれもまた乱暴なようですが、5Sを見学するだけならば、何も得るものがなくてもダメ元ではないですか…。